はじめての特許出願どうしたら良いのか?

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国際特許の専門家、大谷先生にインタビューしました。

海外戦略にとって欠かせないのが特許と商標です。
ところが大谷先生によると、多くの中小企業経営者が弁理士を上手く活用できていないそうです。
今回は、どのタイミングで、何を弁理士に相談したら良いのか?
基本的な事についてうかがいました。

深野:こんにちは。
中小企業のための海外事業部を主催しております深野と申します。
今日は、神奈川県横浜市で大谷元特許事務所の代表をされている大谷さんにお話を伺いたいと思います。
大谷さんお忙しいところありがとうございます。

大谷:よろしくお願いいたします。

深野:よろしくお願いします。
まず大谷さんの自己紹介と言いますか、今までのキャリアについて少しお聞かせいただけませんか。

大谷:はい。
私は今弁理士登録をして8年が経ちまして、その前中堅規模の特許事務所で実務経験が15年あります。主に機械ですとか、あとは制御関係の特許明細書を中心に実務を経験してまいりました。
それで4月から横浜市で独立開業をすることにいたしました。

深野:はい、ありがとうございます。
この動画をおそらく見てくださっている方の中には、製造業、特に機械系の会社が多いと思うのですけれども、そういったところでどのようなことを今までやってこられたのか、実績などその辺りについて少しお聞かせいただけませんか。

大谷:はい。
私が中堅規模の事務所にいたころは、大手電機メーカーの主に白物家電と言われる分野、照明器具や空調関連器具、あとは台所器具、炊飯器、冷蔵庫などそういったものの構造や機械的な仕組み、あとは制御関係ですね、そういったものを15年毎日のようにやっていました。

深野:はい。
そうすると弁理士さんの世界というのは非常に幅広く、いろいろな業界の特許や商標、特に特許に関わってきますので、例えばバイオテクノロジーに詳しい人もいれば、電気や機械に詳しい人もいらっしゃると思うのですが、大谷さんが得意としている業界というのは何ですか。

大谷:そうですね。
僕としても今までの経験を生かした方がやりやすい面はありますので、やはり製造関係に注力したいなとは思っています。

深野:はい。
やはり電気や機械系を一番得意とされていて、もちろんその周辺のところもされているということですね。

大谷:はい。

深野:ありがとうございます。
そして、今日見ていらっしゃる方はおそらく中小企業の製造業の方が多いと思うのですけれども、そういった経営者の方々向けに何かアドバイスをいただけるとするとどのようなことがありますか。

大谷:そうですね。
まず弁理士というものの存在を認識してほしい、ということが僕の考えとしては一番大きいところなのです。

深野:認識してほしいということは具体的にどういうことですか。

大谷:やはり製造業の話をよく聞きますと、知財、これは知的財産のことですが、そういうものをあまり意識しないで製品を作りそれを販売してしまう。
そうしてから「知財どうするの?」という話を、僕はよく聞くのです。

深野:実際に販売してから知財の相談に来られるというのですか。

大谷:はい。

深野:ああ。

大谷:販売してから、誰かに「これ特許取っているの?」などということを社長が言われて、慌てて近くにいる、と言いますか、何か調べて弁理士さんにちょっと相談したりするということをよく聞くのですが、それですと少し遅い。

深野:遅いのですね、はい。

大谷:遅いです。
販売してもうマーケットに流れてしまうと、基本的に特許にはならないのです。

深野:マーケットに流れてしまうと特許にならないのですね。

大谷:はい、なりません。

深野:ということは、マーケットに出す前のもっと前の段階で相談が必要、ということですね。

大谷:はい。

深野:具体的にどのタイミングで相談してもらえるといいですか。

大谷:はい。
僕が一番良いなと思うタイミングは、「開発を今度するぞ」と言ったときにもう相談してもらいたいと思っています。

深野:「この製品を企画として作ろう」という段階で相談してほしい、と。
ですが、その段階で相談すると相談料だけでお金がたくさんかかるのではないかなど、そういうところを心配されるのではないかと思うのです。

大谷:そこのお金の部分に関しては、心配される経営者の方がたくさんいると思うのですけれども。
僕の考えでは、その段階でお金を取る、というような弁理士が結構いるかもしれないのですが、そういった人たちよりはあくまでも会社の側面と言いますか、会社側に立っていろいろな相談ができて、お金というのはあくまでも信頼関係で成立するものだと思っていますので、そこで費用を取るような弁理士は少し避けていただいて、電話やメールでも構わないのですけれども、そこでは何回でも相談できるような信頼できる弁理士を見つけてほしいな、と僕はちょっと考えています。

深野:はい。
具体的にどのような相談をさせていただいたらいいのですか。
例えば、私が製造業の経営者で何か新しい企画がありますと。
それに対して先生にご相談を持っていったときにどのようなアドバイスをいただけると言いますか、どのようなことを聞くことができるのですか。

大谷:やはり知財的な観点で、同じような製品がすでに特許にあるかないかなど、そういったアドバイスはその場ですぐにできると思います。

深野:同じようなものがあるかないか。

大谷:はい。基本的に同じものがあった場合は特許にならないので、その時点で相談していただければ、そこで設計変更に着手することができると思います。
知財的な観点で、「ここはもうあるので、ここはこういうふうにした方が特許にはなりやすいのではないですか」というアドバイス。

深野:知財的な観点で仕様変更を戦略的にこうしていく、ということですか。

大谷:そうですね、はい。
やはり、あくまでも知財は武器として使ってもらいたいので、ただ「このように特許があるからいいのですよ」というものではなくて、その特許を武器にして他の企業に対してのアピール、もしくは他の企業がもう入ってこられないというようなマーケティングを確立するための戦略として、武器として特許などを考えていただければな、というふうに思っています。

深野:分かりました。
私が過去にいた会社でもよくこういう話があったのですが、これは特許に出すべきだという技術と、場合によっては出さない方がいい、というようなことをおっしゃる方もいらっしゃるのですが、その辺りについて少しお話をいただけませんか。

大谷:はい。
特許の戦略の中でも、オープンクローズ戦略というものが最近少し言われていまして。
オープンというのは、特許にしてもうすべてを開示するのだけれども権利を取って一定期間の独占権を獲得するということ、これが特許を使ったときのメリットなのですけれども、クローズというのはもうその会社独自のノウハウです。
そのノウハウを出してしまうと、会社の今までやってきたものがもう全部他の会社に盗まれてしまうようなもの、そういったものは特許にせずに秘匿して自分たちのノウハウとしてもう公開しないと。
ですからクローズ戦略と言うのですけれども、そういった場合も相談してもらわないと分からない部分が結構あるのです。
ですがもう今の時代ですと、機械系ではクローズにしているメリットはあまりないような気がしているのです。

深野:マーケットに出てからリバースエンジニアリングしてしまうと言いますか、それで分かってしまう、ということなのでしょうかね。

大谷:方法的なものであったり伝統的なものであればノウハウとして秘匿しておくことも手だとは思うのですけれども、新しい技術に関してはもう積極的にオープンにして、自分たちが権利を取れるか取れないかはまだ分からないですけれども、相手にも権利を取らせない、という戦略も1つ手だとは思っています。

深野:はい、なるほど。
今特許のお話を伺ったのですが、商標登録も弁理士さんのお仕事になっているかと思うのですが、これについてはどのような戦略と言いますか、どのようなタイミングでご相談させていただいたらよろしいでしょうか。

大谷:商標の場合は、特許とは違って新しいとか古いということはあまり関係なくて、現時点で使っていない商標であれば誰でも登録することが可能なのです。
ですので、例えばチェーン店を経営する、あとはある商品に対して名称を付けてその商品を戦略的に販売していく、といったときにブランディング戦略として商標を使っていただければな、というふうには思っています。

深野:そうすると、ある程度の戦略がこの商標に関してはそれほど複雑な手続きはない。

大谷:そうですね。

深野:私もちょっと理解したいのでいろいろ質問しますけれど、例えばダブっている、同じような、非常に類似しているものがないか、あるいはすでに同じ名前のものがないかなど、その辺りを確認されるのですか。

大谷:はい、そうですね。
それも、今特許庁の方の調べる検索システムがかなり充実していますので、その程度であれば相談しながら調べることはできますので、すぐ相談していただければ。
ただし、商標にならない場合もあるのです。
造語や作ったもの、マークなどだと商標になりやすいのですけれども、普通名称的なもの、一般的にみんなが使っているようなもの、このようなものに関しては商標登録されませんので、その辺りを気を付けていただければなと思います。

深野:はい。
その辺りの判断というのはどのようにすれば…、それはもう弁理士さんに相談して?

大谷:相談していただくのもあれなのですけれども、今自分で使いたいなと思ったら取りあえずインターネットなどで検索してみて、もうばーっといっぱい出てくるようなものは基本的に普通名称だと思って、それは商標登録されないと考えていただければなというふうに思います。

深野:なるほど。
われわれ素人がまず判断する基準として、ネットで検索をしてみて同じような名前が出てこないか、ということを確認するということですね。

大谷:はい、それが一番手っ取り早いと思います。

深野:そのうえで、先生にご相談するような流れでよろしいですね。

大谷:はい。

深野:分かりました。
あと、大谷さんにお伺いしたいことが最後に1つあるのですが。
自分は、大谷さんの事務所は他とはここが違う、というところを1つお伺いしたいのですが。

大谷:1つ違うという点で言いますと、先ほどのお金のことに関しての話に絡むかもしれないのですけれども、もう少し中小企業の側に立った、会社会社に即した感じの相談を親身に受け付けて一緒に権利を取得していく、という存在に僕はなりたいと思っていますので身近に感じていただきたいな、というところが普通の弁理士とはちょっと違うというふうに僕は自覚しています。

深野:なるほど。
ちなみによくある弁理士さんのあまり良くない対応と言いますか、業界にありがちな対応というのはどのような対応が多いのですか。

大谷:基本的にわれわれの業界というのは受け身な業界で、クライアントさんが仕事の依頼をくれる、それに対して書類を作成して特許庁に提出する、そこがわれわれの今基本業務になっているのですけれども。
それですと、基本的にありきたりのルーチンで仕事をしているだけなので、僕が言ったように、なぜ特許を出すのかとか、その特許を取った後戦略的にどうやって使っていくのか、というものに関して、あまり積極的ではない弁理士が多いことが事実なので、そういったところを見極めていただければいいかなと思います。

深野:はい。
そういったところの話を中小企業の経営の側に立ってちゃんと相談できるかどうか、というところですね。
それができることが大谷さんの事務所の強みである、と。

大谷:そうですね。
やはり普通の弁理士さんですと、何でもかんでも「特許を出そうよ」という感じになってしまうことが多くて。
それがわれわれの売上にもつながるので分からないこともないのですけれども、やはり納得感、あとは理解、そういうものを経営者にしていただいて、「あ、この人に頼んで良かったな」と、そういうところを僕はちょっと目指したいなと思っています。

深野:なるほど、はい。
それが、よくある弁理士事務所とは違う大谷さんの圧倒的な強み、ということですね。

大谷:そうですね、はい。

深野:はい、分かりました。
お時間になりましたので。
大谷さん、今日はお忙しいところどうもありがとうございました。

大谷:深野さんありがとうございます。

深野:今日は大谷元特許事務所の大谷先生にお話を伺いました。
ありがとうございます。

大谷:ありがとうございます。

【Profile】大谷 元(おおたに はじめ)
弁理士。大谷元特許事務所の所長。横浜を中心に、知財の代理業務のほか、中小企業における知財マインドを向上させるべく活動している。知財を事業と連関させることで、知財が武器になるということを伝えるようにしている。日本国内に限らず、海外を含めた知財の活用についても幅広く言及している。技術分野としては、機械、制御、システム構成等、多数の経験がある。具体的には白物家電全般、医療器具、プリンター、船舶等がある。

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コメント

  1. Irina より:

    Thanks so much for the post.Really thank you! Great.

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